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1、地震防災マップとは

 地震による被害の軽減のためには、住宅等の耐震化を図ることが大切ですが、 このためには住民の皆様方に地震の大きさと揺れによる建物の危険性を良く知っていただく必要があります。
そこで、発生の恐れがある地震による揺れや建物の被害の可能性をわかりやすく示した「地震防災マップ」を作成しました。
このマップは「揺れやすさマップ」と「地域の危険度マップ」からなっています。

(1)「揺れやすさマップ」

 発生の恐れがある地震による揺れやすさを「震度」により地図上に示したものです。
なお、ここに示した震度は、地震の規模や震源の距離から予想される平均的な揺れの強さです。地震の発生の仕方によっては、揺れはこれより強くなったり、弱くなったりすることがあります。

(2)「地域の危険度マップ」

 発生の恐れがある地震による木造建物の被害想定(倒壊率) を地図上に示したものです。地震の発生の仕方によっては、被害の状況はこれより大きくなったり、小さくなったりすることがあります。

 

 昭和56年5月以前の旧耐震基準で建築された県内の木造戸建て住宅の約9割が、耐震性に問題があるとされています(宮城県調べ)。
この「地震防災マップ」をご覧いただき, 該当する住宅等にお住まいの方・所有している方は, ぜひ耐震診断を受け、耐震性に問題があるときは、耐震改修や建替えを検討してください。

 

作成したマップ(想定した地震)

(1)「宮城県沖地震(単独型)」によるもの

 宮城県沖の日本海溝沿いのプレート境界を震源域とする地震です。
県内で大きな被害がでた1978年の宮城県沖地震と同様の場所と規模と考えています。
平均で37年に一度、繰り返し起きており、これからの30年間の発生確率は99%といわれています。
マグニチュード7.6(*) を想定しています。

揺れやすさマップ [849KB pdfファイル] 
地域の危険度マップ [869KB pdfファイル] 

(2)「宮城県沖地震(連動型)」によるもの

 宮城県沖の日本海溝沿いのプレート境界を震源域とし、単独型の震源域を含む広い領域を震源域とする地震です。1793年に同様な地震が起きたのではないか考えられています。
次の宮城県沖地震でも起きる可能性があるとされています。マグニチュード8 を想定しています。

揺れやすさマップ [839KB pdfファイル] 
地域の危険度マップ [868KB pdfファイル] 

(3)「長町‐ 利府線断層帯による地震」によるもの

 仙台市から利府町にかけて、ほぼ南北に延びる長さ約40km の活断層です。
この断層は、約3000年に一度程度の割合で繰り返し地震を起こしているとされ、最後の活動は約2000年前ではなかったかといわれています。この断層では、マグニチュード7.1 の地震を想定しました。

揺れやすさマップ [760KB pdfファイル] 
地域の危険度マップ [874KB pdfファイル] 

(4)「どこでも起こりうる直下の地震」によるもの

 2003年宮城県北部で発生した地震のようなマグニチュード6クラスの地震の場合、地震断層が地表に現れないケースが多いため、過去の活動を調べることが大変難しいとされています。
こうした地震はいつ、どこで起こるかわからないのが実情です。
そのため、防災上の可能性として、県内全域にマグニチュード6.9 の地震を想定しました。(内閣府の「地震防災マップ作成技術資料」を参考として作成しています。)

揺れやすさマップ [776KB pdfファイル] 
地域の危険度マップ [886KB pdfファイル] 

(5)「想定する4つの地震の最大値」によるもの

 (1)~(4)の地震による震度のうち最大となる震度を、各地点で想定される最大の揺れ(「揺れやすさ」) としました。

揺れやすさマップ [729KB pdfファイル] 
地域の危険度マップ [870KB pdfファイル] 

長町・利府断層地震図

(*) マグニチュード
マグニチュードは、地震の大きさを示す尺度です。マグニチュードが0.2大きくなるとエネルギーは約2倍、1大きくなるとエネルギーは約32倍になります。

2、揺れやすさマップとは

 揺れやすさマップは, 発生の恐れがある地震による地域の揺れやすさを「震度」として評価し, 住民の皆様方が自らの居住地を認識できる地図の上に表現したものです。

マップの作成手順

 このマップの作成にあたっては、おおよそ次のような手順で、震度(揺れの大きさ) を予測しています。

  • クリックで大きい画像へ地域に影響の大きいと考えられる地震(活断層の地震(長町・利府断層による地震)、海溝型地震(宮城県沖地震(単独型、連動型)、どこでも起こりうる直下の地震) を選び、震源となる断層の規模や位置、形状などの情報を設定します。
  • それぞれの地震について、地震の規模や震源となる断層までの距離などにより揺れの強さが変わる性質を用いて、「地表面付近(地下の基盤)での揺れの大きさ」を計算します。
  • 体に感じる「地表での揺れの大きさ(震度)」は、「地表面付近での揺れの大きさ」に「足元(表層の地盤)揺れやすさ」を加味することで求めることができます。一般に、足元の地盤が軟らかいほど、また軟らかいものが厚く堆積しているところほど、地表面では大きな揺れとなる性質がありますので、「震度」が大きくなります。
  • このマップでは、全域を100mメッシュに分割し、メッシュごとに地表での震度を詳細に求め、表示しています。

 

3、地震の大きさ=震度とは何か?

 地震が起こったとき、ある場所での揺れの程度を表すのが震度です。
震度の決め方は国によって異なり、わが国では気象庁が定めた震度階級によって震度を表しています。
従来は震度0から7までの8階級でしたが、平成8年10月からは震度6と5をそれぞれ6弱・6強、5弱・5強に分けて10階級に改訂されました。
また、気象庁が発表する震度は、従来は気象庁の職員が体に感じたゆれの強さや周囲の被害状況などから判定していましたが、最近は震度を観測するための「震度計」の設置されるようになり、この震度計の計測値(「計測震度」と言います。) をもとに計算で震度を決めるようになっています。

震度階級 人間 屋内の状況 野外の状況 木造建物
震度0 人は揺れを感じない。
震度1 屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。
震度2 屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。眠っている人の一部が、目を覚ます。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
震度3 屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。恐怖感を覚える人もいる。 棚にある食器類が、音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
震度4 かなりの恐怖感があり、一部の人は、身の安全を図ろうとする。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 つり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 電線が大きく揺れる。歩いている人も揺れを感じる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
5弱 震度5弱 多くの人が、身の安全を図ろうとする。一部の人は、行動に支障を感じる。 つり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の多くが倒れ、家具が移動することがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。補強されていないブロック塀が崩れることがある。道路に被害が生じることがある。 耐震性の低い住宅では、壁や柱が破損するものがある。
5強 震度5強 非常な恐怖を感じる。多くの人が、行動に支障を感じる。 棚にある食器類、書棚の本の多くが落ちる。テレビが台から落ちることがある。タンスなど重い家具が倒れることがある。変形によりドアが開かなくなることがある。一部の戸が外れる。 補強されていないブロック塀の多くが崩れる。据え付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。多くの墓石が倒れる。自動車の運転が困難となり、停止する車が多い。 耐震性の低い住宅では、壁や柱がかなり破損したり、傾くものがある。
6弱 震度6弱 立っていることが困難になる。 固定していない重い家具の多くが移動、転倒する。 開かなくなるドアが多い。 かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。 耐震性の低い住宅では、倒壊するものがある。耐震性の高い住宅でも、壁や柱が破損するものがある。
6強 震度6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。 固定していない重い家具のほとんどが移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。 多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。 耐震性の低い住宅では、倒壊するものが多い。耐震性の高い住宅でも、壁や柱がかなり破損するものがある。
震度7 揺れにほんろうされ、自分の意志で行動できない。 ほとんどの家具が大きく移動し、飛ぶものもある。 ほとんどの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されているブロック塀も破損するものがある。 耐震性の高い住宅でも、傾いたり、大きく破壊するものがある。
気象庁「震度階級解説表」による

 

4、地域の危険度マップとは

地域の危険度マップ

 地域の危険度マップは, 地震による建築物(木造) 被害を, その被害の程度に応じてランク別けした上で、地図に表したものです。具体的には,「揺れやすさマップ」で示した強さの揺れとなった場合に,地盤の液状化(※1) の影響を含めて、全壊(※2) 程度の被害を受けると想定される建築物(木造) の割合を, 「危険度」としています。一般に同じ震度でも、古い建物(特に昭和56年以前に建てられた建物) は、被害を受けやすい傾向があります。そのため、古い建物が多い地区では危険度が高くなっていることがあります。

地震によって、全壊した建物 地震による死亡・ケガの原因は何?
阪神大震災での死者のうちの約8 割は地震直後の家具、建物による圧死といわれています。
皆さんの生命・財産を守るためには、住宅・建築物の耐震化が極めて重要です。

阪神・淡路大震災の死亡原因
出典:「阪神・淡路大震災調査報告総集編」(阪神・淡路大震災調査報告委員会,2000)ほか

死亡原因は窒息、圧死の割合が大きい。

窒息・圧死 77%
焼死・熱傷 9%
その他 14%

※1 地盤の「液状化」とは(右の図)

クリックで大きい画像へ水分が多く含まれている地盤において,強い地 震の揺れにより地中の土の粒の安定が崩れ,地盤が泥水のような状態になることを「液状化」といいます。低地や埋立地などで起こりやすいとされています。場 合によっては,泥水が地表に噴き出たりします。地盤の液状化が起こると,地盤の沈下,地中のマンホールの浮き上がり,建築物の傾き・倒壊などの被害が発生 することがあります。

 

※2 「全壊」とは? (下の図)

「全壊」とは、台風や地震などの自然災害による建物の被害の程度の中でも、もっとも大きく被害を受けた状態を指します。具体的には平成13 年6 月に国によって定められた「災害の被害認定基準」の中で「住居がその居住のための基本的機能を喪失したもの」と定義されています。

全壊 半壊 一部破損 無被害
住宅の全体、もしくは一部の階が全て倒壊している。 外壁や柱の傾斜が1/20 以上である。 半壊 一部破損 無被害
住宅の全体、もしくは一部の階が全て倒壊している。 外壁や柱の傾斜が1/20 以上である。 居住のための基本的な機能の一部を失った状態を指します。 壁面の亀裂が生じている。外装に若干の剥離がある等状態を指します。 被害が生じていない状態を指します。
居住のための基本的な機能を失った状態を指します。

 

5、建物の耐震化が重要です

木造住宅の耐震診断

 木造住宅の耐震性は、主に3つのチェックポイントがあると言われています。

  1. 建てられてから、かなりの年月が経っているか(特に昭和56年以前に立てられたものか)。
  2. 住宅が過去に大きな災害(地震や水害など) を経験したことがあるか。
  3. 住宅の構造、形、偏って大きな窓がたくさんあるなど、耐震に関わる基本的な住宅の性質に問題がないか。

 耐震性の判断には建築の専門知識が要求されます。目立った症状が無くても、耐震診断を受けることが重要です。次のような項目に心当たりがある住宅は、特に要注意です。

  • ドアや窓を閉めたとき、枠と建具との間に著しい縦長の三角形の隙間があいている。
  • ドアや窓の建付けが悪く、建具の開閉が変形のために思うようにいかない。
  • 窓の敷居が著しく水平を欠いている。
  • 建物の壁面が傾斜しているのが、肉眼でもわかる。
  • 床面の傾斜が座っていて感じられる。
  • シロアリの成虫(4枚羽根のついたしろあり)が浴室から飛び出す。
  • 屋根の棟あるいは軒先が波打っている。
  • モルタル塗壁に長い斜めのひび割れが入っている。
  • 流しや浴室の土台の一部が老朽化している(腐っているなど)。

木造住宅については、手軽に自分でできる「誰でもできるわが家の耐震診断」が財団法人日本建築防災協会から提供されていますので、一度使われてみてはいかがでしょうか。
(診断シートは、こちらから見ることができます。)

マンションの耐震診断

 阪神・淡路大震災では、被災したマンションの修理・建て替えを巡る住民相互の合意形成がスムーズに行えないために、住民同士での裁判となるケースがみられました。良好な住環境を維持するためにも、早めに耐震診断・耐震補修に取り組むことが必要と考えられます。

住宅の耐震診断や耐震改修を行うには

 木造住宅の耐震化の平均的な費用は約160 万円(財団法人建設経済研究所推計)といわれています。
実際の施工費用とは大きく異なる場合がありますので、耐震改修を行うためには、信頼できる専門家による耐震診断と設計が必要です。

 専門家による住宅の耐震診断や耐震改修についてのお問合せは、川崎町建設水道課までお願いします。

 

6、家具の地震対策も重要です

家具の対策

 住宅の全壊を免れても、ガラスの飛散やタンス等の大型家具の転倒、テレビや電子レンジ等の家電製品が飛んでくるといった、日常の生活からは想像できない 事態によって、思わぬケガをしたり、避難が遅れて火災に巻き込まれたりすることがあります。新潟県中越地震においても負傷者の約5 割はガラスの飛散や家具類の転倒・落下によるケガによるといわれています。
家具や家電製品の地震対策としては、次のようなものが考えられます。

  • 固定器具を用いて家具や家電製品を固定する。
  • 食器等の収納物が飛散することのないように、扉の開閉を防ぐ器具を取り付ける。
  • 睡眠や食事を取る場所の近くに、家具や家電製品をなるべく置かない。
  • いざというときの避難経路の近くに、家具や家電製品をなるべく置かない。
  • 大きい家具は滑りやすい絨毯や畳の上には置かない。
  • 家具の中では、下に重いもの、上に軽いものを置く。
  • 造り付けの収納やウォークインクローゼットの設置等の住宅のリフォームを行う。
  • ガラス面には飛散防止フィルムを貼る。

新潟県中越地震のケガの原因

新潟県中越地震のケガの原因

平成15 年(2004 年) 新潟県中越地震における人的被害に関する現地調査結果(東京消防庁、2004 年)

 

 この「地域の危険度マップ」の解説は、「住宅における地震被害軽減に関する指針」(2004 年・内閣府)を参考として作成しています。(http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/h16/040825juutaku/juutaku.html

家具の固定法のいろいろ

家具の固定法のいろいろ

 

7、ブロック塀や石塀の地震対策をしましょう

 1978年に発生した宮城県沖地震ではブロック塀の倒壊により11名が犠牲になりました。ブロック塀や石塀の構造は, 高さ, 鉄筋の配置※, 必要な厚み, 必要な控え壁, 基礎の深さなどについて, 建築基準法で定められていますが, この基準が守られていないものもあります。また, 設置後の年月の経過により雨水がしみこんで鉄筋が錆びるなど劣化が進行しているものもあります。(※ ブロック塀のみに適用される基準)
道路(特に通学路) に面しているブロック塀が倒壊した場合, 学童をはじめとする通行人に大きな被害を与える恐れがあります。塀等の工作物の管理責任は所有者にあります。所有するブロック塀・石塀の安全性の点検を行い, 必要に応じて撤去や転倒防止対策を行ってください。

ブロック塀や石塀の地震対策をしましょう