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水ぶくれや赤い発疹が出て、とても強い痛みを伴い、その痛みは3~4週間ほど続く手ごわい病気。発症の原因は水ぼうそう。多くの人が子どもの頃にかかった水ぼうそう。水ぼうそうが治った後も、このウイルスは長い間体内に潜伏しています。普段は体にある免疫によってウイルスの活動が抑えられていますが、老化や疲労、病気などで免疫機能が低下すると再びウイルスが暴れだし、皮膚に痛みの伴う発疹が現れることがあります。水ぼうそうにかかった人の体内には、生涯にわたって帯状疱疹の原因となるウイルスが潜んでおり、日本人の成人の90%以上は、帯状疱疹を発症する可能性があるといわれています。
▲泣きそうな町長?泣く前に終わってますよ
川崎町では、3年前、県内35の市町村のトップを切って帯状疱疹の予防接種に助成をしています。
下の表を見てください。制度が始まった令和4年度は、218人が接種を受けましたが、その後の2年間は伸び悩んでいるようです。また、接種者を年代別に見ると、65歳から79歳までが294人と全体の約85%を占めています。
帯状疱疹の発症を抑える免疫機能は、過労やストレスのほか、老化によっても低下します。帯状疱疹の発症率は50歳代から高くなり、80歳までに約3人に1人が経験すると言われています。役場の職員の中には、30歳代で発症した人もいるほどです。
過去には、上皇后美智子様(90)が発症。皇后雅子様(61)も20年前に入院されていますし、ドクターXに主演している女優の米倉涼子さん(49)も、この病気に悩まされたことをインタビューで明かしています。
また、四谷怪談のお岩さんは、夫に毒を盛られて醜い顔になって悲しい結末を迎えた人ですが、実は毒によるものではなく、帯状疱疹を発症していた、という説があるくらいです。
体の片側や顔・頭皮などに赤い発疹や、ピリピリ・ズキズキする痛みを伴います。症状は上半身に出ることが多く、時には顔面や頭部にも現れます。その場合、視力低下や難聴、顔面神経麻痺などを招く恐れもあるのです。また、手足などに症状が現
れた場合も、運動神経が低下して障がいが残ることがあるというのです。
3カ月以上痛みが続く場合は、帯状疱疹神経痛(PHN)と呼ばれます。皮膚の症状が治っても痛みが残ることがあり、「焼けるような」「ズキズキンと」「刺すような」「電気が走るような」痛みが多いとされ、睡眠や日常生活に支障をきたす場合も
あります。50歳以上で発症した人の約2割がPHNになるといわれ、80歳以上の高齢の方では約3割とより高くなります。
帯状疱疹にならぬよう、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、睡眠など、日頃から規則正しい生活を送ることは重要ですが、50歳以上であれば、帯状疱疹の予防接種を受けることができ、川崎町の助成は県内の市町村でもっとも手厚いのです。
現在、予防に効果があると国が認可したワクチンは2種類です。上の表にある「ビケン」と「シングリックス」です。ビケンは、安価で副反応は強くないが、発症予防効果は約50%と低い。シングリックスは、2回接種する手間がかかる上に高価で副反応は強いが、発症予防効果が高い。それぞれ長所と短所があるようなので、川崎病院や山家医院の先生に相談してほしいです。
また、町外の医療機関で接種する場合は、手続きが複雑になりますので、事前に保健福祉課にお問い合わせください。
世の中に潤いが無くなり、うまくいかないと、人は他人を責めたり批判したりしたくなるもの。しかし、私たちに必要なものは、すべて「愛」なのかもしれません。他人へのいたわり・思いやり。病気の予防もその一つだと思うのです。町民の皆様が、
お互いに自分たちの健康を思いやり、お互いに健康を守り、帯状疱疹には、退場していただきます。
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